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全天周デジタル映像 宇宙ドキュメンタリー「HAYABUSA - BACK TO THE EARTH - 」 4月1日公開   大阪市立科学館 [宇宙]

◆日本の小惑星探査機「はやぶさ」の打ち上げから、予定される帰還までをCGで描いた宇宙ドキュメンタリー映画「HAYABUSA - BACK TO THE EARTH - 」(制作・「はやぶさ」大型映像制作委員会)が4月1日から、大阪・中之島の大阪市立科学館で公開されます。

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イトカワに着陸する瞬間の「はやぶさ」

 はやぶさは、2003年5月に地球から小惑星・イトカワへ向けて、鹿児島県の内之浦宇宙空間観測所から打ち上げられました。
 05年11月、イトカワに着陸して、物質を採取するなど科学観測データを収集していると見られています。
 採取後すぐに離陸したはやぶさは、一時、電波交信が途絶えるなど、帰還が危ぶまれていましたが、今は、10年6月の帰還を目指して地球へ向けて航行中だといわれています。

 映画は全編43分の作品で、はやぶさが地球を飛び立ち、イトカワとランデブーし、ふるさとである地球へ帰るまでを、フルハイビジョンの8倍以上という高画質なCG映像で制作されています。

 ドームスクリーン全面に上映する全天周映像の方式が採用されており、同方式に対応したものでは大阪市立科学館初のオリジナル作品です。
 しかも全天周デジタル科学映像作品としては日本初ともいわれています。

イトカワに到着したはやぶさ.jpg
イトカワに到着した「はやぶさ」

 制作費は約5000万円で、制作にかかわったスタッフの数は20人余りです。
 大阪市立科学館では4月1日から公開されますが、全国には「HAYABUSA--」を上映できる施設が50ヵ所程度あるといわれ、順次、配給もしていく計画です。

◆欧米で全天周デジタル科学映像作品は10作以上作られているそうですが、「ストーリー仕立てや映像の圧迫感など、日本人の感覚には合わないシーンも多い。ナレーションを翻訳しただけの作品を上映するのでは、受け容れられないと思い、オリジナルの制作に踏み切った」(総合プロデューサー・飯山青海大阪科学振興協会学芸員)といいます。

 そのためHAYABUSAでは、カメラワークや映像の間など、あらゆる面で日本映画的にしたともいいます。
 監督の上坂浩光ライブ社長は「ビジュアルスケッチから制作を始め、小惑星イトカワの大きさを実感しやすく工夫した。また地球の大きさを表現するために、作品冒頭で全天に地球が表示させた。また地球を飛び立つロケットを、宇宙へ落ちていくように見える表現にした」など、随所に新しい表現方法を取り入れています。

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)准教授で作品の科学監修を努めた吉川真さんは「はやぶさの写真以上にリアルなCGが出来上がった。これを観ることで科学に興味を持って欲しいし、未知のものへチャレンジする意欲をもってもらいたい」と、とりわけ若い世代に向けてアドバイスしていた。

◆試写会でこの作品を観て、HAYABUSAがまるでETかなにか、生き物のように感じてきたのは印象的でした。
 地球へ向けて航行する姿や地球の大気圏への突入、そして帰還したシーンを観ながら、思わず声援を贈りたくなったほどです。

 監督の上坂さんも「HAYABUSAとの交信が取れなくなったシーンなどは、何度観ても涙が出てきます」と話していました。



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