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第3回八尾ロボットコンテスト 小学生など11チームが参加 ロボットと環境をテーマに将来のお茶の水博士たちがロボット技術を競う [ロボコン]

◆将来のモノ作りやエレクトロニクス技術を支える子どもたちを育てようと第3回八尾ロボットコンテスト(主催・八尾経営技術交流会=マテック八尾)が、2011年2月12日、大阪府八尾市のショッピングセンター、アリオ八尾1階のイベント広場で開かれた。09年から毎年行われているもので、今回は八尾に生息するニッポンバラタナゴという小さな淡水魚を絶滅から救うために、天敵のブルーギル、アメリカザリガニやヘドロに見立てたポールを川ゾーンから取り除き、成長に欠かせないドブ貝やヨシノボリを川ゾーンへ移す作業をロボットによって行った。3分間の競技時間内に移動させたポールの数を競った。マテック八尾に加入する企業と小学生たちが一緒に作ったロボットで参加したトーナメントA、大学生などのチームからなるトーナメントBに別れて競技が行われた。ペルーからも大学生が2年連続で出場した。


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 トーナメントAに参加したのは「河内のQ太郎」「スーパーあさきち」「若ごぼう」「オヤクッテマーズクッテマン」「えだまめ君」の5チーム。
 いずれもマテック八尾ロボット分科会のメンバー企業が中核になり、それぞれ小学生が3、4人加わって、コンテストに出場するロボット作りから携わっている。
 また小学生たちは昨年から同分科会が開催してきた連続ロボット教室で、ロボットの基礎から学んできた。

 一方、トーナメントBには、「マスターONO with FDK ゆき坊」「金物語 FDKクラブ」「テクフリルーキーズ Carry003」「大阪工業大学エンジュニアA」「大阪工業大学エンジュニアB」「クラブ・デ・ロボティカ USMP ナイランブ」の6チームが出場した。
 ナイランブはペルーの大学(USMP)から2年連続で出場したチーム。

 このロボコンでは、毎回新たなテーマが設けられている。今回は「救え!ニッポンバラタナゴ」のタイトル通りに、自ら製作したロボットで絶滅が心配される魚が生息できる環境を作り出そう、というもの。

 競技は陸地ゾーンと川ゾーンに段差で分かれたコートで、2チーム対抗で制限時間の3分間で競われた。川ゾーンから有害な魚などを取り除き、ニッポンバラタナゴの生息に良いとされているドブ貝などと入れ替えて環境を良くしていく。





工夫凝らしたロボットが勢揃い


 競技開始に先だって田中誠太八尾市長が「環境とロボットというキーワードで、子どもたちのモノ作りの夢を実現させるとともに、八尾の技術の高さを世界にアピールしたい」と、開会のあいさつ。

 オヤクッテマーズクッテマンチームに所属する八尾市立長畑小学校5年の越智友規君が「ロボット連続教室で学んだ技術を生かして正々堂々と戦います」と選手宣誓した。

 このあと競技の説明が行われ、第1試合では「河内のQ太郎」対「えだまめ君」の対戦が行われ、トーナメントA、同Bの合計9試合が行われた。
 トーナメントAの決勝は「若ごぼう」と「えだまめ君」の間で行われたが、45対45の同点で1分間の延長戦に突入した。
 その結果、総合点で60点を取った「若ごぼう」が、「えだまめ君」を5点差で退けて優勝した。若ごぼうチームは勝因を「チームワークにあると思います」と冷静に分析していた。


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 また、準優勝のえだまめ君チームは「悔しいです。でも精一杯がんばりました。20センチの段差を乗り越えるのが難しかったです」と、話していた。
 トーナメントBでは、第1試合の「ナイランブ」対「金物語 FDKクラブ」はナイランプの不戦勝になったが、ナイランプは模擬演技を行い「1日12時間の練習を積んで臨んだ」というだけあって、早いスピードでポールを入れ替えていた。

 決勝にはこの「ナイランプ」が進出し、「大阪工業大学エンジュニアA」と戦ったが、50対80で負けてしまった。このトーナメントで2位になったナイランプは「すばらしい大会に参加できてうれしい。一生忘れないと思う」と話していた。

 優勝した大阪工業大学エンジュニアAチームは、決勝前の第3試合で85点の満点を獲得するなど、各試合で高得点を記録していた。
 その秘密は1台のロボットに4つのアームを搭載しており、一度に4つのポールをつかむことができるところにあった。最初に製作したロボットは規格以上大きすぎたことから、急きょ作り直し、出場したのは2台目のロボットだった。







最後まであきらめないで挑戦を  来年はペルーにちなんだ競技テーマに


 A、Bのトーナメント戦のあと、それぞれの勝者によるエキビジション戦が行われた。これは「大阪工業大学エンジュニアA」が75対50で勝つなど、この日、立てつづけに3試合すべてに勝利し、「最高にうれしいです。しかし、トーナメントBの決勝ではつまらないミスをしてしまって満点を取れなかったのは残念です」と語っていた。

 トーナメントAのチームには、準優勝の「えだまめ君」ほか、アイデア賞が「河内のQ太郎」に、技術賞は「若ごぼう」、審査員長賞が「オヤクッテマーズクッテマン」にそれぞれ贈られた。

鈴木.jpg 奈良工業高等専門学校の早川恭弘教授は、試合を総括して「テーマは今までよれも難しくなっていた。若ごぼうチームはロボットの車輪にオムニホイールを4つ採用して、前後左右に移動できるようにしていた。それをバランスよく操縦していたのが光った。また親ロボットにエレベーターを採用して子ロボットを運んだのは良く考えていた」と、トーナメントAの優勝チームで、併せて技術賞も獲得した「若こぼう」チームを称えた。

 また、主催者を代表してマテック八尾ロボット分科会のたくみ精密板金製作所製造部長鈴木謙三さん = 写真・左 = は「参加したチームは前日は徹夜してロボットの調整を行いコンテストに臨みました。トーナメントBで準優勝したペルーのナイランプも最後まで調整をしていました。私たちは諦めずに挑戦し続けることで成果を得られることを体感しました。来年のロボットコンテストは、ペルーからの2年連続出場を称えて、ペルーに因んだテーマを考えていきたい」と、話していた。






ロボットのアイデア募集に1618人応募
「夢実現大賞」に小学5年の小林瑞季さん


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大賞を受賞した小林さん(左)と藤原電子工業の藤原社長  中央のロボットは小林さんがデザインし、藤原電子工業が製作したRURO

 こんなロボットがあったらいいな―。
 八尾市内の小学生から募集したロボットのデザインの中から最もアイデアに優れた「子ども夢実現大賞」が、田中誠太八尾市長から留守番ロボット「RURO」を描いた同市立大正北小学校5年の小林瑞季さんに贈られた。デザイン画のロボットは、マテック八尾ロボット分科会のメンバー企業、藤原電子工業(八尾市、藤原義春社長)が動くロボットとして製作し、12日、第3回八尾ロボットコンテストのオープニングセレモニーで披露した。

 子ども夢実現プロジェクトとして1618人の児童から応募があった。
 大賞に選ばれた小林さんが描いたのは、来客があると「誰れですか」と尋ねたり、新聞や郵便物を取ってくれる。さらには泥棒が入るとロボットの頭の上にある回転灯が光ってサイレンを鳴らすという仕組みの留守番ロボットだ。

 名前の「RURO」も、ルスバン・ロボットの頭文字を取って名づけたという。
 発話機能もあって「こんにちは、留守番ロボットのRUROです」と話す。
 セレモニーでは田中市長から表彰状と副賞のロボットが贈られた。大賞以外に優秀賞、アイデア賞、ユニーク賞なども選ばれた。





「紙」と共に去りぬ

「紙」と共に去りぬ

  • 作者: でんご つねお
  • 出版社/メーカー: リベルタ出版
  • 発売日: 2011/02/04
  • メディア: 単行本




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